読者ラーメンコラムvol.19

博多といえばラーメン!

とある春の日、私は仕事の関係で福岡を訪れる機会があった。「せっかく福岡に行くのだから、美味しいものを食べよう」と出張前にすでに心が弾んでいた私。福岡のグルメといえば、もつ鍋、水炊き、ひと口餃子、海鮮などいろいろあるが、やはりお目当ては博多ラーメンだ。どこの博多ラーメンを食べようかとグルメサイトやSNSを見て探す。東京に進出しているお店から地元に愛されるお店まで、見事なまでに全て美味しそうである。

そして福岡に到着した私。私がまず訪れたのは、博多ラーメンの有名店『博多一双 博多駅東本店』だ。早く食べたいと思う私の気持ちとは裏腹に、見えてきたのは長蛇の列。開店から30分ほど経過した11時30分頃に訪れたが、すでに待ち人数は100名に到達しようかというくらいの行列だった。待ち行列には外国人観光客の姿も多く、インバウンドのラーメン人気も感じた。

11時30分から並ぶこと約1時間30分、13時過ぎにようやく入店できた。私が注文したのは「味玉ラーメン」。硬さは「普通」にした。博多ラーメンといえば「バリカタ」を選ぶ人が多いのではないかと思う。私も博多ラーメンの硬めのぽきっとした食感は好きなのだが、初めて訪れる店舗ということもあり、まずは「普通」の硬さでいただいた。スープは博多ラーメンらしくこってりとしており、やや泡立っている。随所にクリーミーさも感じるスープは麺に良く絡み、非常に満足感のある一杯であった。替玉をしたかったが、次の仕事の用事があったため、ここで退店。元気のいい店員さん方に気持ちよく見送られ、お店を後にした。ごちそうさまでした。

博多一双 博多駅東本店

次に訪れたのは『ラーメン海鳴 天神店』だ。博多ラーメンの有名店『海鳴』が2023年11月に新たに天神店をオープンさせた。天神の商店街を少し抜けた先に位置するお店だ。お昼過ぎということもあり、すぐに入店することができた。

私が注文したのは「魚介とんこつラーメン」。スープは比較的まろやかであっさりとした味わいで、魚介の和風出汁がよく香っていた。どろどろ感もなく、スープだけで飲んでも何杯も行けると思えるほどの美味しさであった。具材も炙ったチャーシューの炭の香りや、シャキシャキに刻んだ白ネギが良いアクセントとなっていた。深夜の飲み会終わりの〆のラーメンで訪れても最高だろうなぁと思いながら麺を啜った。この「魚介とんこつラーメン」には博多ラーメン特有の動物臭がなく、それが少し苦手だという方でも食べやすいラーメンなのではないだろうか。こちらも満足感たっぷりの一杯であった。ごちそうさまでした。

ラーメン海鳴 天神店

今回は時間の都合上、2店舗しか訪れることができなかった。他にも『ふくちゃんラーメン』や『節ちゃんラーメン』など行きたいお店があったのだが、これは次回、福岡を訪れたときの楽しみにしておこう。(出張の目的は仕事なのか、ラーメンなのか・・・?)

最後に、全国各地にご当地ラーメンは存在するが、私が最も好きなラーメンが「博多ラーメン」である。幼少期から父親によく連れていってもらっていたお店が博多ラーメンのお店であり、当時は子供ながら行くたびに替玉をし、豚骨臭を感じながらたくさん食べていたのを思い出す。それだけ幼少期の頃の味の記憶というのは根強く残っているのだ。そうしてラーメン好きになった自分なわけだが、これからは博多ラーメンのみならず、全国各地に存在するご当地ラーメンを実際にその土地に足を運んで食べ、それぞれのご当地ラーメンの良さや特徴を感じながら、ラーメンの魅力を多くの人に伝えていこうと思っている。

(お化けフォーク)