私の名前はラーメン太郎。
今日も今日とて「日本ラーメン検定」のテキストを読み、次に訪問するラーメン店をどこにするか悩んでいる。
テキストには各地の老舗からトレンドのお店まで幅広く書かれているため、どこもかしこも行ってみたくなり決めあぐねてしまう。
パラパラとページをめくっていると珍しいご当地ラーメンに目を引かれた。
解説を読んでもどんな味なのか想像もつかない。
他のラーメンとなにか違うぞ。そう思わされるご当地ラーメンに探求心がくすぐられ、「実際に行って食べるしかない!」と訪問することに決めた。
今回はそんな珍しいご当地ラーメンのお店をご紹介したいと思う。
老郷(ラオシャン)本店(神奈川県 平塚市)
日本ラーメン検定のテキストで「平塚タンメン」というご当地ラーメンの存在をはじめて知った。野菜は乗らず酸味があるという解説に興味が湧き、どのような「タンメン」なのかをその目で確かめるべく訪問。
いざ入店!
メニューはもちろん「タンメン」を注文。
野菜の代わりにたっぷりのわかめが乗っており、あとは刻んだタマネギとメンマというシンプルな構成。
食べてみるとすっきりとしたスープにお酢の酸味が爽やかで心地よい。
麺はかんすいを使用していないからであろう、白くてそうめんとうどんの間のような食感。
店員のおばちゃんから、ラー油を1杯かけて食べてね。それがうちのラーメンの食べ方だから!と声をかけられたので、2口目からはラー油を投入。ラー油が入ることでピリリとした辛みが加わり、更に美味しくなる。ラー油を入れることで一杯のラーメンが完成するような計算されたラーメンだと感じた。どんどん箸が進み、気がつくとスープまで飲み干してしまった。そしてついつい、餃子まで食べてしまった…。
毎日でも食べたくなる一杯だったので、また平塚に来た時には必ず寄ろうと心に決めてお店を後にした。
珍達そば(埼玉県 秩父市))
埼玉県秩父市にある老舗のラーメン店。
「珍達」という聞いたことのない屋号に興味を惹かれ訪問することに。
炎天下の真昼にも関わらず並びが出来ている。20分ほど待って入店。
注文はもちろん「珍達そば」。
待っている間にどうしても気になっていた「珍達」の由来を尋ねた。
お店の人のお話によると、珍達そばを考案した当時の店主二名の頭文字を合わせたのが由来と言われているが、はっきりとしたことは現在まで言い伝わっていないとのこと。
そんな話をしているうちに着丼。
並々とスープが注がれており、湯気からはふわっとごま油とネギの香りが。
匂いですでに美味しいじゃないか。
醤油ベースのスープに具材はザク切りの大量のネギと脂身が多めの細目に切られた豚肉のみと非常にシンプルだが、その見た目のインパクトは強烈だ。
麺は細麺ストレートだが、低加水でパツっと歯応えがよく熱々のスープにも負けていない。
ネギはシャキシャキ感を残しながらも甘く中はトロッとしており、たまらない。
トッピングとしてネギが乗るラーメンはよく見るが、これはほかでは食べられない唯一無二のネギラーメンだ。
次に訪問した際は、隣の席の地元の常連さんと思われる方が注文していた「みそ珍達そば」を是非とも食べてみたいと思う。
あぁ…。美味かった。
これは実際に食べてみないと絶対に分からないやつだ。
「日本ラーメン検定」に出会っていなければ、その味を知らないまま一生を終えていたであろう。
さあ、次はどんな1杯に会いに行こう。
(ラーメン太郎)