
「沖食堂」
久留米ではひろせ食堂と並んで、二大食堂系ラーメンとして知られている。高校の裏手の住宅地にぽつりと建っている。創業は1955年(昭和30年)と古い。店の外観も創業当時からあまり変わっていないのだろうか、まさしく昭和の食堂の雰囲気である。
店内には黒地の看板に赤字で「ラーメンの沖食堂 創業一九五五年」とある。ガラスケースにおにぎりが入れられているのが食堂らしい。カウンターもあるがテーブル席が多く、テーブルでは高校生のグループが今や遅しとラーメンを待っていた。

支那うどんというメニューにも心惹かれるが、ここは当然ラーメンである。何とワンコイン500円で食べられる(2018年春時点)。これに激辛たかな50円をプラスした。厨房では年配の店主が手際よくラーメンを作っている。
運ばれて来たラーメンは薄茶色に濁ったスープに中太麺、薄切りのチャーチュー、海苔、煮玉子、ネギというシンプルな見た目。スープは久留米の中ではあっさりしていて、まろやかな口当たり。麺はスルスルと口の中に入って行く。毎日でも食べられそうな優しいラーメンである。これからもずっと高校生たちの空腹を満たしてくれることだろう。
(河田剛)
100年後に残したい名店:店舗情報
店名 | 沖食堂 |
住所 | 福岡県久留米市篠山町330 |
電話番号 | 0942-32-7508 |