100年後に残したい名店vol.4

沖食堂

「沖食堂」

久留米ではひろせ食堂と並んで、二大食堂系ラーメンとして知られている。高校の裏手の住宅地にぽつりと建っている。創業は1955年(昭和30年)と古い。店の外観も創業当時からあまり変わっていないのだろうか、まさしく昭和の食堂の雰囲気である。

店内には黒地の看板に赤字で「ラーメンの沖食堂 創業一九五五年」とある。ガラスケースにおにぎりが入れられているのが食堂らしい。カウンターもあるがテーブル席が多く、テーブルでは高校生のグループが今や遅しとラーメンを待っていた。

沖食堂

支那うどんというメニューにも心惹かれるが、ここは当然ラーメンである。何とワンコイン500円で食べられる(2018年春時点)。これに激辛たかな50円をプラスした。厨房では年配の店主が手際よくラーメンを作っている。

運ばれて来たラーメンは薄茶色に濁ったスープに中太麺、薄切りのチャーチュー、海苔、煮玉子、ネギというシンプルな見た目。スープは久留米の中ではあっさりしていて、まろやかな口当たり。麺はスルスルと口の中に入って行く。毎日でも食べられそうな優しいラーメンである。これからもずっと高校生たちの空腹を満たしてくれることだろう。

(河田剛)

100年後に残したい名店:店舗情報

店名沖食堂
住所福岡県久留米市篠山町330
電話番号0942-32-7508
※店舗情報は2018年12月現在のものです